九州校友紹介 #1 APUから警察!?そして家業を継いだ男

APUの魅力の一つ、それはもちろん個性豊かな卒業生(校友)の存在です。校友会九州ユニットでは、APU卒業後も九州を舞台に活躍する校友にスポットライトを当て、学生生活や就職活動、社会人となった現在そして未来についてインタビューした内容を紹介しちゃいます!

第一回の校友紹介は、熊本県在住の井上裕斗さん。就職活動の時、彼が選んだ道は警察官!APU学生でも珍しい警察を選んだ理由とは、そしてその後の人生はどうなっているのでしょうか!?


――宜しくお願いします。まずはAPUに通っていた時期と、力を入れて取り組んでいたことを教えてください。

 

井上:     2008年春入学、2012年春卒業でAPSでした。
            学生時代はキックボクシングのサークルに入り、2回生の時には代表を務めました。

            サークルが地元のキックボクシングジムや日本プロキックボクシング連盟などと共催し、大分県で初めて日本プロキックボクシング連盟の大会を開催しました。


            (参考: https://www.apu.ac.jp/home/news/article/?storyid=1261)

 

――いきなり輝かしい功績ですね!キックボクシングサークルに入ろうと思ったのはなぜですか?

 

井上:     実は小学6年の時からボクシングをしていました。

            高校の時にケガをしたので、大学で続ける気は無かったのですが・・・

            APUにキックボクシングサークルがある事を知り、試しに参加してみたら、

            キック無しのボクシングスキルだけで結構通用したので(笑)そのままサークルに入りました。

 

――それで代表となり、大分県での大会を開催されたんですね。

 

井上:     はい、プロ選手は九州の方がほとんどでしたが、関東から招待された選手もいました。

            10試合を組んで、APUから5人が試合に参加できました。

            自分も試合に参加させてもらい、何とか勝利しました!

 

――そんな井上さん、やはり注目は就職先。熊本県警ですよね。

      警察の事を好きなAPU学生は少ないと思いますが、どのような就活だったか、どうして警察になろうと決めたか、教えてください。

 

井上:     周りが就活ムードになるまで、あまり就職の事を考えていなかったのですが、

            いよいよ就活が始まるタイミングで311(東日本大震災)があったり、祖母が亡くなったりして、

            「地元(熊本)に戻りたい」という気持ちを強く持ちました。

 

            そんな中で、地元の友人から「お前はマジメだから、警察官とか良いんじゃない?」と言われたんです。

            「そうかなぁ?」と思いながら一応調べたところ、ちょうど熊本県警も参加している合同説明会がある事を知り、

            興味本位で説明会に参加したところ、「PCが得意な人」「英語が話せる人」など、

            想像と違う内容の求人もあり、面白そうだなと思い、採用試験を受けてみる事にしました。

 

            警察の採用試験では、筆記試験、体力試験、面接があり、就活市場はリーマンショックの直後でもあったので、公務員への就職は狭き門だったようですが幸運にも内定を頂くことが出来、

            「これも縁なのかな」と思い、警察官になる事に決めました。

 

――警察官時代のお仕事について、言える範囲で教えて頂けますか?

 

井上:     最初の2年間は熊本県内の交番で勤務でした。

 

            その後は、外国人対策の部署で、不法就労・不法滞在摘発などへの取り組みや、外国人向け防犯・交通安全講習などを行っていました。

 

            また、熊本県警本部の「指定通訳」を兼任しており、外国人がかかわる事件の時は通訳として対応しました。

            最後は熊本県中央警察署で、事件・事故・落とし物など・・・毎週、通訳の仕事が舞い込んできました。

            ラグビーワールドカップやオリンピックに向けた準備など、幅広く色々経験させてもらいました。

 

――APU X 警察で、井上さんが良いシナジーを発揮されていたのだと想像できます。

      APU時代のどのような経験が、特に役立ったと感じていますか?

 

井上:     英語が話せる警察官は他にもいますが、APUキャンパスで国際学生と日常的に交流していたことや、

            イギリスへの1年間の留学(高校時代)、APU時代の長期旅行で20カ国を訪問した経験などから、

            外国人が何が分からないか、困っているかを推測し接する事が出来ました。

            それにより、「何千人もいる警察官の一人」よりも幾らか特別な経験が出来たのだと思います。

――警察で長く働かれていた井上さんですが、現在は退職されたと伺いました。

      今はどのようなお仕事をされているのか、教えてください。

 

井上:     実家が祖父の代から工務店をやっているのですが、家庭の事情もあり自分が後継者となる必要が出てきました。

            9年間、警察で働いていて、建築の専門的な事は分からない状態でしたが、実家の家業を守ることを決意し、

            2020年秋に警察を退職しました。

 

            現在は、同社において会社の運営・施工管理・材料管理・経理・行政手続きなどを行いつつ、

            時間があれば、勉強の意味も込めて現場に出て大工の補助も行っています。

 

――全く違う業界で1から学んでいくというのはとても大変だと思います。

      まだ慣れない中だと思いますが、今後、どのように成長していきたいと考えていますか?

 

            正直、技術的なところは勉強中の身ですが、そこは熟練の職人さんたちがいるので、

            自分は会社経営・組織運営のプロフェッショナルになりたいと考えています。

            APMで学んでおけば良かったかな(笑)

 

            まずは祖父から始まったこの会社を残す、という事を目標に、日々勉強しています。

 

――せっかくなので、会社のPRをどうぞ!

 

井上:     熊本にある有限会社ユートホームです。

           「理想(ユートピア)の家(ホーム)という意味から由来していると聞いています。

自分の名前は「ゆうと」ですが、会社名との関連はありません。

 

            ユネスコの無形文化遺産に認定された「伝統建築工匠の技」の技術が売りで、多くの住宅ではプレカット(予め切った木を組み立てる)方式で作られていますが、

            当社では手刻みと呼ばれる技術で組み立てていきます。

            木の変形や収縮も見越して組んでいくので、高強度で作ることが出来、特に20年後などは全然違ってきます。

            お寺を建てるのを想像して頂ければ、手刻みがどんなものか何となく分かるかと思います。お寺は数百年持ちますよね。

            詳しくは当社Webで・・・。

            (参考: http://yutohome.com/)

 

           お客さんから、 「お父さんに建ててもらったので快適」という声を頂くと嬉しいですし、

            30年前に建てられたお客さんからリフォームをしたいという相談をいただいたり、長期にわたるお客さんとの良好な関係が大事だと思います。

 

            熊本県で家を建てたいという方は、是非ご連絡ください!

 

――なんだか私も、ユートホームで家を建てたくなりました!いつか大分県まで手を伸ばしてください!

      APU生割引・・・なんて考えたりしていますか?(笑)

 

井上:     そうですね。新築戸建てや部分的なリフォームなど、金額が全然違うので、「一律いくら」とは言いづらいですが、

            APU学生・校友だと言ってもらえれば、お友達価格でやらせてもらいますよ!

 

 

――最後に、これを読んでいる学生にメッセージをお願いします。

 

井上:     学生は皆さん、様々な経験が出来る環境にいると思います。

            どういった経験が将来生きてくるか分かりませんので、何事も一生懸命取り組んでみてください。

            自分も、APUで学んだ英語であったり国際学生との交流が警察で生かせるなんて考えていませんでした。

            いま、経験していることが、自分の中に残って、将来の自分が作られていくと思います。

            あとは・・・あ、別府警察のお世話にならないように生きてください(笑)

 

――それは大事ですね(笑)本日はありがとうございました!


【編集後記】熊本校友会で出会った井上さんですが、当時は「警察になるAPU生もいるんだな~」くらいに思っていました。しかしインタビューをしてみると、彼の真面目な性格、そして酔っぱらった人(インタビュアー)を家まで連れて帰ってくれる優しさも含め、きっと天職の一つだったのだろうと思いました。家業を継いで間もない現在は、ひたむきに新しい事を学ぼうとしており、ここにも彼の真面目さが垣間見えます。きっと、祖父の代からの会社をより良いものにしていくのだと思います。熊本の近くにお住いの校友の皆さん!ぜひ家を検討される際は、ユートホームへ連絡してみてください。(インタビュアー: 福岡校友会 亀谷 健一)

立命館アジア太平洋大学 校友会九州ユニット

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